ロイヤルシェイクスピアカンパニーの「The Tempest」
大学院のファイナルプロジェクトとしてシェイクスピアの「The Tempest」に取り組んでいます。今、ロイヤル シェイクスピア カンパニーとインテルが共同で作り上げた「The Tempest」の舞台が評判になっているので、勉強のために観てきました。そう、勉強のため…だったんですが、あんまりにも素敵だったので、楽しむことしかできませんでした^v^;
島の精霊アリエルの分身が舞台上のスクリーンを自由に駆け巡るというのが、この舞台のひとつのウリで、アリエル役の人は装置を埋め込んだ衣装を着用し、スクリーンでは幻影的なアバターがアリエルと同じ動きをします。CGも多用するし、特殊な照明も随所に見られるし、プロジェクションマッピングも使われているんですが、何がすごいって、テクノロジーよりも人間にちゃんと目が行くこと。演出家の緻密な計算もあるでしょうが、やっぱり、役者たちの演技力、存在感じゃないでしょうか。
主役のプロスペローを含め、ピチピチじゃない俳優陣の活躍ぶりもお見事でした。多分、還暦は軽く超えている役者さんたちだと思うんですが、「そうですよね、やはりこういう役は、この年代の方じゃないと出来ないですよね…!」と思わせる貫禄と実力です。
とっつきにくいシェイクスピアをとっつきやすくするための小ネタもいっぱい仕込まれていて、客席のテンションが「生あたたかい」状態で終わりがちなマチネだったにも関わらず、ばんばん笑いがおこってました。そして、主人公プロスペローが愛娘を送り出し、自分の残された日々と向き合うシーンでは、子供を持たない私まで泣かされてしまいましたよ>A<,